2004 04 05 06 08 09 12
2005 01 02 03 04 05


一言:

↑送ると届きます。

 六月三十日(木)
 珍しく午前中に起床(11:40)。その勢いで夜まで仕事をし、夜からクロスへ。メリとハリしかない生活である。ちなみに食事は、昼は松屋、夜はパスタ。どれもこれもいつもと変わらないぞ。たまには、タイ料理でも食べに行こうかとも思うのだけど、いかんせん独り身だとその辺に凝るのも面倒。でも顔を憶えられてくると、逆に恥ずかしくて行きづらくなる。というわけで、最近ビリヤードやってるときはクロスでカップ焼きそばなど食べることもアリ(香りかぐや姫)。

 ウチの周囲にネコの親子が住み着いているのは前々から書いている通りなのだけど、母ネコが子猫ちゃんたちに呼びかける声が、もう本当に素晴らしく優しい。うっとりしながらいつも聞きほれてしまう。僕もあんなふうに母ネコに呼ばれてみたい。今日も仕事しながらひとしきり彼女の甘い鳴き声を聴いてから出かけたのだけど、玄関のドアを開けたら、今度は父ネコがごろりと階段に寝そべっていた。この父ネコ、図体もでかくて顔にでっかい傷がある。オマケに見るからに筋肉隆々という感じで、一目見ただけで「コイツは歴戦の勇士だ」と分かるほどの、有無を言わさぬものすごい説得力を持った風格を漂わせている。他の野良猫たちは人を見ただけで逃げるのだが、コイツだけは逃げない。今日もデロリと寝そべったまま、顔ひとつ上げようとしない。ツワモノだ。
「お前、いいガタイしてんなあ。喧嘩強いだろう? 何勝何敗? 得意技は?」などとあれこれ話しかけていたが、ガン無視。
 それどころか、物陰ですっかり人に聞かれていて、通りすがりにチラチラ見られた。めちゃくちゃ気まずかった。


 六月三十日(木)
俺様「スヌーカーテーブル買ってきたよ、安かったから」
彼女「うそ! あたしも買ってきたのに!」
俺様「まじか! 偶然って重なるときは重なるな!」
(部屋に並んだ二台のスヌーカーテーブルを見て唖然とする二人)

 という夢を見た。アホだ。彼女って誰だよ。いねーよ。


 六月二十九日(水)
 読者の方からご質問を頂いたので、回答いたします。この日記についている1行フォーム(この上の長方形ね)の中に書いて送信するとどうなるのかということですが、僕にメッセージが届きます。前まで、フォームの内容についてはひとつひとつこの日記上でコメントしていたのですが、最近やってないです。ちなみに完全匿名フォームなので、用事を伝えるのにはあまり向いてません。ご用の方は、左のメニューから「Contact」経由で送ってください。

 そんなこんなで。


 六月二十八日(火)
 あーーーーー。今日も疲れた。朝起きたら、今度リーディングを頼まれた本が届いていたので、パスタ店にて半分くらい読み、あとで残りも一気読み。今回はサンプル翻訳を作らなくてはならないので、明日からその作業に入ろう。思ったんだけど、児童書向いてるなあ。
 夜遅くに帰宅してから、次の土曜日の講義に向けて下準備。学術書は苦手なのだけど、あんまり長時間じゃなければ読んでいてとても楽しい。あんまり読んでいると、頭がこんがらがってきてしまうけど。

 角膜保護成分配合の目薬を一本使い切り、いよいよコンタクト・ユーザーとしてベテランの域に入ってきたので、今度は「爽快感」「クール」を求めてニュー目薬をチョイス。特にスヌーカーをやっているときはやたら目を使うので、ときどき強力な爽快感が欲しくなるのだ。薬局にて袋に包んでもらい、帰り道、ウキウキしながら袋をバリバリと破いて開封。往来のまん中で立ち止まって、いざ点眼。
 いて。いててててて。
 こりゃ痛いよ!(富井副部長) 爽快なんじゃなくて、これは明らかに痛い!
 しかし、フリスク一気喰いもリステリンも乗り越えた自分ならば、きっと爽快感を得るまでに至るはずだと思い、我慢して使い続けてみることに。いててて。←点眼した

 来月末からタイで行われるスヌーカー・アジア選手権に行くのは前に書いたけど、そのために、試合用のベストを、福田さん、桑田君とおそろいで新調することにした(僕は出場しないくせにな)。今まではヤフオクで落札した安物だったけど、今度はちょっとちゃんとしたベストにしたいな。問題は、ワッペンを自分ではつけられないこと。でも、なんとか自分でちょっとがんばってみよう。こういうのは、できるだけ自分でやったほうがいい。そうでなければ、店に頼むか。

 そういえば、当サイトのカウンターが5万を超えたようです。いつも見にきて下さる皆様、ありがとうございます。スヌーカーの話題ばかりですいません。がんばります。


 六月二十七日(月)
 スヌーカーのなにが楽しいかよく訊かれるが、これは、思うようにいかないから楽しいのだと思う。
 一時期、7度の世界チャンピオンに輝いたスティーブン・ヘンドリーは、スランプに陥った。スランプというよりも、敵がいなくて退屈してしまったのだ。自身もなにかのインタビューで「わたしは今、世界でいちばん退屈している男だ」とコメントしており、しばらく試合でもふるわなかった時期がある。「やれば勝てる」「撞けば入る」だからつまらない。退屈しながらのプレイでは、ミスしても悔しくないし、勝っても嬉しくない。プラスにもマイナスにも、感情の振り幅が少なくなってしまう。つまり、気分が平坦になってしまうのだ。
 気分というのは一本のゴム紐と似ていて、マイナスに引っ張られれば反動でプラスに跳ね返り、プラスに引っ張られれば反動でマイナスに跳ね返る。その振り幅が大きいほど毎日は「なにか」に満ちあふれて活気がみなぎってくるのだと僕は思っているのだが、ダントツの頂点を極めてしまったヘンドリーにとって、いちばん熱中してきたことで興奮しなくなってしまったときの絶望は、計り知れないものがあっただろう。勝つために、入れるために苦しい練習を積み重ねた上でこうなのだから、なんとも皮肉な話である。
 しかし昨今、かつて80年代に6度の世界チャンピオンに輝いたスティーブ・デイビスのプレイに刺激されて90年代にヘンドリーが台頭し、デイビスに「ヘンドリーはミスをしないんだからしょうがない」と言わしめるに至ったように、ヘンドリーのプレイに刺激されて育ってきた若手たちが、彼に勝てるほどの実力を備えてトーナメントに出場してくるようになり、ヘンドリーは復活する。かつては無敵だった彼は今もかなり強くトップクラスではあるものの、かつてのように「やれば勝てる」という状態ではなくなった。それが刺激になっての復活だったのだろう。思うようにいかないから、楽しくなったのだ。ほんと、満たされることが大事なんじゃなくて、満たされようとする気持ちこそが、活き活きする秘訣なのだなと彼のことを考えるたびによく思う。つまり、満たされていないことが活力の源なのだと。
 そんなわけで、好きな選手はいろいろいるものの、僕がいちばん「よかったねえ」と思っているのはスティーブン・ヘンドリーですよ、というお話でした。


 六月二十六日(日)
 講義第一回目、やってきました。あー、緊張した。大学院のノートを見返しながら講義のプロットを作ったのだけど、それをぜんぶ日本語で説明するために参考書と何時間もにらめっこするはめになった。よく考えれば、自分が知っている言語学用語とか、日本語ではあんまり知らなかった。いざというときのために買っておいた分厚い学術書が、ようやく役立った。
 しかし、改めて見直してみると、認知言語学は相当おもしろい学問だ。読めば読むほど「だからどうなのよ」という気もしてくるのだけど、それでもやっぱりおもしろい。これを機に、もう一度洗い直してみたくなった。なにが面白いかって、普段自分がなにを意識しながら言葉を選び文章を書いているのかということが分かり、自覚できるのが面白い。

 今日は、リーディングを進めてから福田さんに会いにクロスタイトリーへ。タイ行きに際してやる気盛り上げミーティング@ジョリー・パスタ。こっちも相当盛り上がっている。日本におけるスヌーカー黎明期において、ド真ん中に近い部分でいろいろ見ていられることの幸せ。この経験は、間違いなく一生の宝になることだろう。


 六月二十五日(土)
 酔っぱらいながら小説を書き、結局こんな時間、朝五時まで起きてます。

 世の中は不思議がいっぱい。
 変な罠にハマらぬように生きたいね。
 俺も、あなたも。

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■お知らせ
 現在、ビリヤード好きの出版関係者を探しています(これから初めてみようと思う方含む)。もしも「俺そうだよ」「あたしそうよ」という方がいらっしゃいましたら、ご連絡ください。出版社の方に限らず、デザイナー、ライター、編集者などなど、出版に関わるお仕事であれば問題ありません。夢は、出版関係者でビリヤードのトーナメントです。現在、たぶん3人か4人くらいかな。16名集まったら、トーナメント企画いたします。


 六月二十四日(金)
 来月末24日から31日にかけてタイのバンコクで行われる『2005 Asian Snooker Championship』に行くことが決まりました! って、選手じゃなくて付き添いとしてだけど。福田豊さん、桑田哲也君と三人で行ってきます。なんか、ある意味すごいメンツだ。ということは、来月のJSPCマンスリーは不参加ということになるな。それはちょっと残念だけど、いかんせん、桑田君の晴れ舞台を拝みに行かなくっちゃ。あ、福田さんも。

 今日はなんとなく部屋を片づけたり(大変珍しい)、明日から始まる講義のための下準備をしたりしながら、一日中自宅にて過ごす。講義、1コマ2時間もあるのだけど、ちゃんともつかなあ。心配。

 最近、以前にくらべていい気分で過ごしている。自分がどこにいて、誰なのか。そんなことにも興味がなくなってきたのかもしれない。ともあれ、考えたところで逃れられるものでも、変えられるものでもない。どんなに曖昧でも事実は事実であり、有無を言わずに受け入れるしかないのだ。そう思うと、無視してやりすごすことのできることが、けっこう多いことに気づく。それでも、梅雨のじめじめした空気は鬱陶しくてたまらない。エアコンをつけたり消したり。つけたり消したり。そしてまた、つけたり消したりする。


 六月二十三日(木)
 仕事で煮詰まり、夜ふらりと外に出た勢いでクロスへゴー。煮詰まったときは、思い切って好きなことやるに限る。今日は煮詰まりの反動かやたらストロークがよく、バシバシ入った。とはいえゲームではなくラインナップだけど、70台80台がちょこちょこ出て、ハーフに至ってはゴロゴロ出た。アベレージ、40近かったんじゃないかしら。
 しばらくしてラインナップにも飽きてきたのでひとりゲームに移行。ここではハズしまくる。「こりゃいったいなぜだ」とゲームとラインを交互にやってみたら、ボールに向かう気持ちが微妙に違うことに気づいた。そこで、しっかり気持ちを整えるように注意しながらゲームをしてみたら、けっこう入った。なるほどね。それにしても、上手くなったなあ、と実感。これはもう、ほんとに嬉しい。今日は、振りの少ないミドルへのポットに行くとき、ポケットの位置を錯覚していたのを知ることができたのが、とても大きな収穫。
 ちょっと経って「さあ、もうちょいやるか」というところで、キューミスしてタップが壊れる。残念ながら、今日は終了。まあ、いい感触で撞けたし、収穫もあったのでよしとしよう。あと一ヶ月ちょっとで、スヌーカー歴が一年になる。ずいぶんやったもんだ。早かったなあ。

 帰宅してからは、明後日からいよいよ始まるフェローアカデミーでの講義の下準備。大学院のノートや言語学の参考書を見ながら、段取りを作る。修士論文を書いていたときを思い出す、懐かしい作業。幸い、当時つけた付箋がそのまま残っていたので、それほど時間もかからず作業は進む。ドキドキだけど楽しみだ。
 ちなみに、今発売されている(はず)の『通訳翻訳ジャーナル』に、インタビュー記事が掲載されました。今度、同誌にて開催される翻訳コンテストの審査員に選んで頂いたのだけど、その記事です。翻訳の雑誌なのに、なぜかスヌーカーしてる写真です。もしよかったら、書店にお立ち寄りの際にでもご覧ください。


 六月二十二日(水)
 トニー・リー選手が東京に来ているため、昨日と一昨日はクロスで彼に会ってきた。で、どう考えてもスヌーカーやりすぎなので、今日はお休み。リーディングの仕事を夕方までしてから、辻香織さんに誘っていただいていたライブへゴー。今日は、伊藤サチコさんと松崎ナオさんと一緒らしい。ふたりとも初めて。
 この間CDを頂いてから辻さんの曲はよく聴いていたのだけど、やっぱりライブはいいな。ついつい飲み過ぎてしまった。それにしても、松崎ナオさん、とてもよかった。またライブに行ってみよう。CDを買ってきたので、現在、iPodに移すためエンコード作業中。

 皆さんにはどうでもいいことかもしれないが、自宅で食事ができる環境を、そろそろ作りたい。高田馬場に引っ越してきて早いものでもう四ヶ月。自宅で食事をしたことが、僕はただの一度もないのである。そりゃあ、コンビニ弁当くらいは食べたかもしれないが、自宅で火を使ったことがないのだ。ヤカンがないので、カップ麺すらも食べていない。そんなわけで、鍋類、包丁などをざっと一新したのが、四月の話。どうにも面倒でなにもしていないが、そろそろすべきか。というか、作った料理が載せられるようにテーブル片づけたりするのが面倒。でも、自宅で食事、いいなあ。


 六月十九日(日)
 そういえば、この間「子猫が一匹見あたらない」ということを書いて以来、心配してくださる読者の方が多いのだけど、やはり、二匹になってしまったようです。


 六月十八日(土)
 今日は久々に(と言っても火曜日以来)、足立区入谷のクロスタイトリーへ行って練習。で、やった! ラインナップでセンチュリー・ブレイク達成! 107です! やー、練習とはいえ嬉しい! 残念ながらイエローからグリーンに出しミスしてしまいトークリはならなかったものの、大満足。連続して31球もポットしたのだから、自分としては凄い。全日本選手権終わってからも、着実に進歩してますぜ。でも、ハデなブレイクはその一回だけ。あとは、せいぜいハーフ越え、つまり50点ちょっとが数発出た程度。しかし、なんというか、とてもいい感触で撞けた。あとはゲームに反映させるのみ。高田馬場に帰宅してすぐ、自宅のスコアボードのラインナップ最高記録を更新しておいた。うふふ。やっぱ「どういうショットをするか決めたら、あとはビビらず撞く」ということがとても大事だと痛感。ビビると外すか、外さないにしても力加減のミスが必ず出る。

 これ、翻訳とかにも同じことが言える。いちど「この仕事は請けるぞ」と決めたら、絶対にビビってはダメ。「英語が難しいなあ」とか「ちゃんと読みこなせるかしら」とか、そんな感じでビビっていたら、絶対にいい訳文にならない。スヌーカーも翻訳も、そして他のいろいろなことも、「知っていることで最大限の仕事をする」ということが大事なのだろうな。迷いながら撞くとポケットを外す。迷いながらなにかすればミスに繋がる。スヌーカーを通じて得たものは本当に大きい。いろいろなことをスヌーカーの局面に当てはめて考えることで、ずいぶん思考がまとまりやすくなったような気がする。特に「必ずなにか手はある」ということを知ったのは、大きかった。

 そんな感じで、「スヌーカーの話題ばかりだ」と相変わらず怒られるので、むりやり他の話題にもつなげてみつつ、アディオス!


 六月十七日(金)
 チェイング!! ←特に意味はなく

 今日はスヌーカーの試合をお休みして、中川五郎さんのライブに。五郎さん、一時期はアホみたいに会ってたけど最近はすっかりご無沙汰。バイオリニストのhonziさんも久々。お客でいらしていた宮原芽映さんとも久々の対面。僕は椅子に座っていたが、どうやら彼女は後ろのカウンターで観るようなので、僕もそちらに移動。と思ったら、同じくカウンターで飲んでいるのは、なにげによく聴く辻香織さんではないか(ご自宅から水道橋までチャリでいらっしゃる若者っぷり)。挨拶してちょっと話し、持っていた本を差し上げて、彼女のCD『光る海』を頂いた。いやっほう!
 と、あれこれ久々づくしだったけど、五郎さんのライブはやっぱりいいな。なんか、張りつめているものがなにもなくて。カウンターで、ビールをボトル4本くらい飲みながら観ていたら、いつの間にかすっかり酔っぱらってしまった。ライブ後は会場が閉まるまでそこで飲み、閉まってからは、同じビルの一階にあるソバ屋へ移動して飲む。もう、時間とかあんま関係ないくらいに僕は酔っぱらっていたのだけど、みなさんの流れに合わせて終電くらいには帰る。帰ってきてそのままソファに崩れ落ちるようにして眠って、目が覚めてみたら夜中の三時。たぶん自分で買ってきたのだろうが、ソファの横にマクドナルドのハンバーガーがあったので食べた。冷めていてまずかった。
 なんとなく眠れなくなったので、辻香織さんに頂いたCDを聴く。僕はシングルしか持っていなかったのだけど、アルバムもとてもいい。これから、ライブにもたまにお邪魔したいな。ひとりで行くのなんだ恥ずかしいので、誰か誘って行ってみよう。


 朝になるまで
 バーで飲んだ。

 俺は
 頬杖をつきながら
 眠い目をこすっていたものの
 まだ
 ちびちび飲んでた。

 隣のスツールでは
 終電で帰りそびれた
 女が
 カウンターに
 つっぷしていた。

 二つ
 逆隣のスツールには
 太った
 中年の男が、
 だらしなく
 背もたれに寄りかかり、
 天井を仰ぐようにして
 口を開け、
 気絶するみたいに
 眠っていた。

 その
 さらに向こうでは、
 手に
 グラスを持ったまま
 カウンターに
 崩れ落ちるみたいにして
 眠っている男が居た。

 店の奥にある
 テーブル席のパーティションから
 誰かの脚が
 突き出して、
 ぴくりとも動かないのが見えた。

 俺は
 グラスの中身を飲み干すと
 もう一杯注文し、
 トイレに行った。

 トイレには
 鍵がかかっていなかったが、
 入ってみると、
 便座にしがみつくようにして
 床に崩れ落ちている
 若い男がいた。

 まるで
 バー全体が
 野戦病院だった。
 みんな
 どこに
 どんな傷を負ったのか
 知らないが、
 確かに怪我をして、
 そこに
 さまよい込んで来ていた。

 俺は
 便器から
 若い男を引き剥がして
 床に転がすと
 アルコール臭い小便をした。

 カウンターに戻ると
 次の一杯はもう出来ていて、
 マスターが
 楽しそうに、
 「そろそろ始発が出るな」
 と言った。

 俺は
 マスターと乾杯した。
 バーの中に転がる死体と、
 今日が
 日曜日だってことに。


 六月十六日(木)
 ここ二日間、ひっさしぶりにけっこうな深酒をしている。「体にはよくないよなあ」などと思いつつも、ワープロとスヌーカーばかりだったここ何ヶ月かを経たあとでは非常に新鮮で楽しい。昨日の渡辺さんに続き、今日は、ライター時代からの友人で、かれこれ七年くらいの付き合いになるヤマモト君と高田馬場で飲む。なんだかんだで結局夜中まで飲んでしまい、また別のところにちょっと顔を出してから帰宅。二、三日スヌーカー撞いてないけど、たまにはいいかもね。毎日のようにやっていると、どうしても細かく細かく考えがちになってしまい、どうも悪い結果に結びついてしまっているように感じる。

 今、ニュースで「金総書記自体」という言い回しを使っていた。これ、けっこう長いこと気になっているのだけど、主語が人物の場合は「自体」ではなく「自身」が正解なのでは。けっこう、「彼氏自体が」とか「上司自体が」とか、人物に「自体」をつける人を多く見かけるのだけど、どうなのだろう。僕としては、物、団体、制度、考え方など人物以外については「自体」、人物については「自身」が正解だと思っている。「うーん、実のところどうなの?」と思って辞書で調べてみたのだけど、例文こそ僕の思う通りであるものの、明確な記述はなし。


 六月十五日(水)
 夕方に起きてから、SCRIPT渡辺さんと飲む。あれこれ話ながら、新宿、高田馬場、自宅と場所を変えながら飲む。彼と会うのは実に三ヶ月ぶり以上になるが、それほど久々という感じもせず、楽しい。あれこれ話し、別れたのは結局朝の四時半。今日は他になにもやってないけど、酒の勢いに任せて寝てしまうとしよう。明日は午後に起きられればいいな。他の飲みが一件入っている。
 それにしても酔っぱらった。無事に寝られるかどうか、心配。

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 今起きて、今朝日記書いてから寝たことに気づいた。そうとう酔っぱらってたんだろうけど、書いてることがぜんぜん分からないな。「無事に寝られるかどうか、心配」って、どういう意味だ? いやあ。


 六月十四日(火)
 今書いている新しい小説、自分で言うのもなんだがかなり面白いぞ。でも、けっこうヒンシュク買いそう。夏の盛りまでには完成させたいなあ。今回は、あまりかっちりとしたプロットを作らずに、大筋だけ決めて書いているのだけど、やっぱそういう書き方はけっこう難しい。ともすれば、その日の気分でまったくおかしな方向、無駄な方向に筆が進んでしまい、一日かけてン十枚書いたにもかかわらず、寝る直前になってまるまる削除なんてこともある。ときには、その一夜の過ちのせいですっかり元の空気に戻れなくなり、せっかくコツコツ書いてきた作品がぜんぶダメになってしまうこともある。あれこれ大変だけど、これだけ気合い入れて長編に取り組むのは、丸二年ぶり。楽しいぞ。

 ちょっと自分の思うところであれこれ問題が起き、日々は穏やかというばかりではない。それでも、人と気持ちを交換しあうことで励まし、励まされながら生きてゆくことはできる。昨夜、久々に電話した人に、そういう気持ちを思い出させてもらう。ありがとう。それにしても、人に電話をかけたのなんて、家族や用事以外ではどれくらいぶりだろう。もしかしたら、二年や三年、そんなことはなかったかもしれない。
 普段は、自分のことを当たり前みたいに思って暮らしてるけど、よく考えるとおかしな人になったなあ、と思うことが最近ちょくちょくある。良い意味か悪い意味かは別として、まったくもって扱い難い変人だ。

 歩いて、歩いて、気が遠くなるほどの月日を歩きつめ、やがて振り返り、自分がそんなにも歩いてきたことに驚く。そして、本来の道筋からこんなにもずれて歩いてきたことに、今さら気づく。さらに、今歩いている道も、本来の道筋と同じ方向へと向かってゆくかもしれないというほのかな予感を感じるのである。


 六月十三日(月)
 とある女性アーティストのDVDを観ながら、「文筆家って、やっぱえらい地味な仕事だよなあ」などと考える。ミュージシャンて、ライブできちゃうからすごい。ぐわーっとライブやって、「みんなありがとーーーーっ!!!」と汗かきながら両手上げてぶんぶん振って、「いえーーーーー!!」とか客席からダイレクトに大振動の大歓声がダイレクトに返ってきて、その距離感の短さたるやすごい。なんだこりゃー。やってて楽しいだろうなあ。や、文筆業も楽しいんだけどさ。このダイレクト感はないな。気持ちよさそうだ。文筆業だと「今日は暑いねーーー!!」なんて書いても、反応あるころにはもう暑くなかったりするものな。
 まあ、同じような仕事にしても、アプローチひとつ違うとこうも違うかー、と改めて感動したという話でし

 隠し映像発見!!!!!


 六月十二日(日)


 出かけようとしているまさにそのとき、届いた。こ、これじゃあ出かけられないじゃないか……。参ったなあ……。

 読者の方からフォームをいただいたのだけど、僕が在英時代に毎週のようにライブをやっていたパブ『Hat and Feather』が閉店してしまったらしい。ものすごく歴史のあるミュージック・パブだったので、びっくり。なんだか寂しい感じ。建物には新しく、カフェが入ったのだとか。スターバックスだったらホントにやだな。


 六月十一日(土)
 子猫三匹のうち一匹の姿が最近見あたらない。母猫と連れだって歩いているのは三毛っぽいのと茶トラだけである。今日も、いつものように缶詰をやりながらずっと見ていたのだけど、黒いのは現れなかった。心配だ。先日の事件(一日の日記参照)以来、けっこう僕のほうが神経質になってしまった。

 そんな僕は、amazon.co.jpを閲覧しながら、うっかりaikoのDVDを大人買いしてしまいました。ドキドキです。

 くそったれぇぇぇぇぇええええ!!! と叫びたくなることが、最近けっこうある。理由はまあ、特にナシ。

 あと、ずっと気になっているのだけど、球を転がしてピンを倒すのは「ボーリング」ではなくて「ボウリング」ですぞ。「ボーリング」はなんか、鉄板とかに穴をあけるやつね。「飲み会で、居酒屋からの流れでボーリング場に行った」とか、もうあり得ません。


 六月十日(金)
 忘れることができないものは、
 いつだって、
 よく知らないものばかり。

 くそ。

 ある程度知ってさえいれば、
 忘れる理由なんて
 いくらだって見つかるのに。


 六月九日(木)
 夜まで小説を書く。その後、夕食を食べてからふらりとクロスに。今日は桑田君も福田さんもいないので、ゆっくり個人練習に打ち込む。昨日ちょっとヒントを得たので、そのことを念頭に置いて撞いてみたら、ラインナップで70点越えた。他にも、60点上も含め、ハーフセンチュリーが数回。40点以上ハーフ未満は、10回以上出た。なるほどな。つか、何回ラインナップやってるのか。
 いつもはブラック周りから始めてばかりいるせいで、その辺の球はけっこう入るようになってきたのだけど、いかんせんミドル近辺の球をよく外す。というわけで、今日はブルー周りから取り始めるラインナップもやってみた。ブラック周辺を撞いているときとちがって、自信のあるショットが少ない。ゆえに、キューイングも悪くなる。球がはずれる。落ち込む。よけい入らなくなる。この悪循環。こりゃあ、また撞きこまなくちゃいかんわい。
 あと、同じ角度の球でも、ブラック周辺とボーク周辺では、入る確率がだいぶ違う。ボーク周辺て意外と練習がおろそかになってしまいがちだけど、こっちも練習しなくちゃだ。こないだの試合でも、イージーなイエローをはずして敗因を作ってしまった。
 と、分からない人にはすでに我慢大会ともいえるスヌーカーの話はこの辺で。

 好きなことが見つからなかった時期に「人はなんのために生きてんだろうなあ」と思っていた。今は、一生付き合い続けるであろう、趣味と呼ぶのもの嫌なくらい好きなことができて、そこでまた「人はなんのために生きてんだろうなあ」と思っている。努力に努力を重ね、技術を身につけ、自分の理想を追求し続け、やがて死んでしまい、せっかくの技術を使う道がなくなってしまう。好きな物事を通していろいろな哲学を得て、思考や精神が形作られ、歓びや苦しみを味わい、やがて死んでしまい、なにもなくなる。ほんと、人生って不思議だ。「人生の意味」なんて言葉をちょくちょく見かけるけれども、元々、意味なんてないのかもしれないな。だからと言って、生きていることを死ぬまでの暇つぶしだなんて言うつもりはないけど。実際、瞬間瞬間って、本当にめざましく楽しいし。
 やれやれ。また考えてもしょうがないことを考えているうちに朝になってしまった。毎朝、子猫たちの母親の猫なで声と、それに応える子猫たちの愛くるしい鳴き声が窓の外から聞こえてくる。最高。


 六月八日(水)
 風邪はもうほとんどいいです。しつこくしつこく風邪薬を飲んでいたのが効いたみたい。お見舞いメッセージを下さった方々、どうもありがとうございました。

 夕方まで仕事をしてから、呼び出されてクロスへ。練習しながらW杯予選を観戦。やー、勝ててよかった。最後に乱闘になりかけたときは、ちょっとヒヤリとしたけど。北朝鮮の選手が退場してくとき、誰かが「消えろ!」と叫んでいるのをマイクが思いっきり拾っていたのが印象的。

 ひょんなことから、「シモンさんて文芸とスヌーカーの他には何されてるんですか?」という質問を人からされた。よく考えてみたら、ここ一年くらいはなにもしていない。テレビも映画も観ない、音楽も聴かない、テレビゲームもしない。たぶん、自分はとても楽しんでいるけれど、人から見たらものすごく退屈な人になったのかもしれない。などと考える。


 六月七日(火)
 西暦二×××年、医学はついに究極の進歩を遂げた。ついに、脳髄の移植が可能になったのである。さらには、脳髄の専門店まで出てきた。これから移植を受ける患者は、あらかじめ自分に移植される脳髄を選ぶことができるというわけだ。
 ある日、ひとりの男が脳髄専門店を訪れた。
「来週脳髄移植を受けるのだけど、どんな脳髄があるのか見せてもらいたい」
「それでしたら、ある科学者の脳髄がオススメです」
「ほほう、科学者か。いいかもしれないな」男はうなずいた。「どんな科学者だ?」
「それはもう優れた科学者で、あわやノーベル賞を獲りかけたほどでして。20万円です」
「獲りかけたということは、獲れなかったわけだな。じゃあだめだ」男は首を横に振った。
「それでは、こちらはどうでしょう? 天才的な事業家の脳髄です。30万円」店主はそう言うと、新聞の切り抜きを差し出した。「ほら、彼が死んだときには新聞でも取り上げられたほどなんですよ」
 だが、男は満足しない。他にもいろいろと見せたのだが、どうも気に入らないらしい。まあ、これから自分と一生過ごすことになる脳髄なのだから、無理もない話である。
「とりあえずいろいろ見てみたいから、カタログかなにかを見せてくれ」男がそう言うと、店主はカウンターの下から在庫カタログを取り出して男に渡した。男はそれをしばらくパラパラとめくっていたが、やがて顔を上げて店主に尋ねた。
「ここにある、翻訳家・スヌーカー選手の脳髄だけはやたら高いな。他の脳髄にくらべてゼロの数がふたつも多いじゃないか」
「ははあ……」店主はいささか困った顔をしながら言った。「ですがそれは一度も使われておりませんから……」

※いつかどこかで聞いた小咄をアレンジしてみた。


 六月六日(月)
 夜まで仕事をして、十時から徒歩4分のビリヤード場にお出かけ。明日、ポプラ社で『Letters to Me』『Good Luck』を担当してくださった編集者の斉藤さん、彼女の知り合いのデザイナーさん(+マイキュー)と一緒に、ポケットをしに行く予定なので、ちょっと練習。ポケットを撞くのはほんと久しぶり。とりあれずボウラードをやったら、187点。二回目で182点。まあ、ポケットの甘い店なので、こんなもんだろう。どちらも、最初のフレームに「×」を書いてからスタート。どうせストライク出てからじゃないと始めないしな。このへんのセコさは、ビリヤードやってる人だけ分かればよろしい。それにしても、ビリヤードはほんと楽しいなあ。この楽しさが分かるように育つことができてよかった。

 今朝方からなんとなく風邪気味で、ずっと風邪薬を飲んでいるせいか、眠気が収まらない。ここ数年、ほとんど風邪とは無縁の健康優良児だったのに、今年はもうこれで二度目。まあ、ひどくなるような気配もないのでよかったが、歳とったということだろうか。お大事に、俺。

 最近、中古CD屋さんの軒先に並べられている100円中古CDをよく買う。100円じゃなかったら買わないけど、100円ならぜひとも欲しい。そんなCDがけっこうあるのだけど、買ってしまうと満足して聴かなかったりする。それはもったいないので、今日は、吉川晃司、広末涼子、安室奈美恵、East End + Yuri などがずっと流れております。


 六月五日(日)
「スヌーカーを始めるにはまず普通のビリヤードからやったほうがいいのか」という質問を頂いたので、僕なりの回答。スヌーカーをやりたいなら、最初っからスヌーカーをやるべきです。というのは、たとえばスヌーカーとポケット・ビリヤードは似ていこそすれ、まったくちがう競技だから(というか、そういう認識を持っていたほうがいい)。はじめは、球がほんと入らなくて四苦八苦すると思うけれど、ちゃんと正しいフォームを教わって辛抱強く撞いていれば、そのうち入り始めるものです。
 ちなみに、どこで手ほどきを受けられるかというと、田端のスヌーカークラブの初心者講習会がいちばん手っ取り早いかも。初心者講習会じゃないときにふらっと訪ねてみても、店員さんがヒマにしているときなら、教えてもらえるはず。ウチのリンク集から行けるので、興味ある方はどうぞ。また、クロスタイトリーに僕がいるときにいらした方は、僕でよければちょこっとお教えします。

 自宅にて仕事をしていたら、福田さんから電話で「今日は来ないの?」とお誘い。というわけで、原稿を最後まで読んで、夕方からクロスへゴー。相変わらず調子が上がらず、一本一本のショットは悪くないものの、ブレイクは伸びず。2フレーム取れたものの、内容的にはまったく納得できず。とにかく、全日本が終わってからのひどさったらない。なんとかしなくっちゃ。どうも、キューの感触がしっくり来ないというか、とにかくキューイング、つまりキューを振る動作がおかしいのだ。まあ、最近湿けているせいでキューのすべりが悪いせいもあるにせよ。
 というわけで、居残りしてラインナップ特打。なかなか思うようにいかないながらも、50点台が二回出た。まあまあといえばまあまあだけど、でもやっぱり気持ち悪い。いつまでこの時期が続くのか分からないが、これを抜ければまた前進するものだと信じるのみ。福田さんに「俺たち、一生その繰り返しだよ」と言われる。ははあ。


 六月四日(土)
 夕方まで仕事をしてから豪雨のなか桑田君と合流し、福田さんの全日本選手権祝勝会に出席するため、花束を買ってから足立区入谷へゴー、ゴ、ゴー(ゴレンジャー)! お好み焼き屋さん『ななさく』にて、とにかく出席者全員でハメをはずす。桑田君から福田さんへ花束贈呈。いやっほう。
 久々に、タフな飲み。はたと気づいたら桑田君、朝倉さん、ミカちゃんと四人でなぜかガストにいて、焼きたてフルーツパイを食べているところだった。僕はもうすっかりへべれけだったので、クロスに戻ってから車の中で二時間ほど寝る。起きてみたら携帯電話が手元にない。「あちゃー、やっちゃったか」と思いながら店に入ったら、店内のカウンターにて携帯発見。どうやら、僕が「桑田君にわたしておいて」と朝倉さんに頼んだらしい。どういうわけだ。頼んだときには完璧な理由が頭の中にはあったのだろうが、今いくら考えても、そんな理由などあるはずもない。その後、朝五時の閉店まで球を撞いてから、桑田君の運転で高田馬場へ。

 さて、今日(日曜)は仕事をあらかた片づけてしまおう。次の仕事が始まるまでに、またちょっと練習しなくちゃ。とりあえず、予選のときの自分を目標にして、あの状態がスタンダードになることが目標。

 しかし、日本のスヌーカーはこれからどんどん面白くなっていくぞと確信。やっぱ、流行らせよう、メジャーにしようという意識よりも、関わっている人たちがめいっぱい楽しむことだな。楽しそうにしていれば、天の岩戸が開いて天照大神が出てきちゃうことだってあるんだから。


 六月二日(木)
 今日は、自宅にてガリガリと英語原稿を読む。スヌーカー活動はお休みだ。週明けまでに細々した仕事を3本ほど終わらせて、それからまた練習再開。充実している。

 最近、「スヌーカーばっかりでよく分からない」というようなフォームを頂くことが多い。読み返してみると、確かにスヌーカーのことばっか書いてる。「全日本が終わったら別のことも書きますよ」なんて書いておきながら、いざ終わってみると、別の何について書けばいいのかサッパリ分からない。

 ちなみに、スヌーカーも仕事もしていない時に僕がなにをしているかというと、まあ、本を読んだり買い物に出かけたり、物を書いたりしており、特におもしろいことはしてません。


 六月一日(水)


 最近、ウチのマンションの外に住み着いているネコちゃんに、三匹の赤ちゃんが生まれた。で、ゴミ捨て場に不法投棄された布団とかの上でゴロゴロしてるのだけど、これがもう大変かわゆいのである。無論ノラちゃんなわけだから、そうおいそれと触らせてくれたりはしないのだが、写真のようにまどろんでいるときは、なでたい放題だ。
 今朝、そろそろ四時になろうかというころ、外からミーミーと子猫の悲鳴。なにごとかと思い出てみたが、特になにもなし。だが、またしばらくすると悲痛な鳴き声が聞こえてくる。「これはただごとではないぞ」と思いながら声の出所を探しているうちに、ウロウロしている母ネコと発見。マンションの浄化槽かなにかが入っている設備の中から、悲鳴は聞こえてきているようだ。壁に空いた小さな穴から子猫たちが中に入って遊んでいるのは知っていたけど、母ネコが入れる大きさではないのだ。
 鉄製のドアを開けて覗き込んでみると、一メートルほど掘り下げられ、そこにデデンと大きな機械が置かれてある。その足下に、白くうごめく子猫ちゃん。「よし、いっちょ助けてやろう」と僕が降りて行ったら、ネコは機械の奥のほうに逃げ込んでしまった。僕が入り込めるような隙間はない。しばらく待ってみたが出てくる気配はないので、仕方なくコンビニに走ってネコ缶を買う。そしてまた穴の中に戻って、エサで子猫を釣ろうという作戦だ。これが功を奏して、子猫無事にゲット。地表に戻してあげたら、ダッシュで夜闇の中へと消えて行った。
 とにもかくにも、大事にいたらず本当によかった。