一月十七日(火)
It's not why you love it, but how.
徹夜でフラフラの頭を引きずるようにしながらランチを食べに出かけ、早稲田通りに出たところで、実は食べ物など口にもしたくないということに気づく。空腹感と食欲が一致していない。ビルの谷間だというのに世界が眩しくて目の奥にズンとした鈍い痛みが広がり、思わず目をとじる。
角の鉄板焼き屋から、なにかスープでも煮込んでいるようなこってりとした匂いが漏れだしてきている。路上駐車がひしめく片道一車線の狭い通りを、親のかたきみたいなスピードでぶっ飛ばしていく車があり、いったいどんな野郎だとそちらに視線を向けるころには、もうとっくに見えないところまで走り去っている。
空を中心にして地面が回り始める。せわしげな人が足早に歩いてゆく。ヒマそうな人がのんびりと歩いてゆく。世界はまるで、バラバラに散らばり幾層にも隔たった、まったく違う宇宙の寄せ集めみたいだ。本来一緒にあるべきではない物、本来一緒にいるべきではない人。そういったものが、ぜんぶごちゃまぜになって、ぶつかりあい、摩擦を起こしあい、そして何食わぬ顔してひとつの方向へと動いてゆく。
俺はただぼんやりとそれを眺めながら自分なりに理解し、そして、君からまた一歩離れてゆく。
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