ネット検索からホームページにアクセスした時に「保護されていない通信」や「セキュリティ保護なし」と表示された経験は誰でもあると思います。
これが他人のホームページなら「まぁいいや」「面倒くさいなぁ…」くらいですみますが、自分のホームページだったら結構なリスクです。私も自力集客にリスクが生じるので、このWebサイトはSSL対応させています。
基本的にサービスや会社を紹介するため、お金を払ってホームページを見れる状態で維持しているわけで、自分のお客様や求職者にこんな表示を見せつけたらどうでしょう?
この表示はパソコンでもスマホでも、どの端末から見ても同じように現れてしまうため、ホームページの集客に大きく影響してしまいます。そのため、ホームページの制作・公開を担当させていただく自分も、結構冷や汗をかく対象です。
原因はそのホームページがSSLに対応していないためで、ブラウザ(Chrome、Edge、Safariなど)が❝親切に❞アナウンスした結果です。
SSLはホームページ上の通信を暗号化する技術です。あなたのホームページがSSLに対応していないと、ホームページで入力された情報(名前、住所、メールアドレス、クレジットカードなど)は、暗号化されずにやり取りされてしまいます。
つまり、悪意のある第三者に大切な個人情報をのぞき見られたり、書き換えられたりする危険性が大いにあるという意味です。
ホームページに来たお客様や求職者からしてみれば「このホームページは安全じゃないな…」と見られます。

SSL非対応のWebページを見た時の表示
SSL非対応のホームページが抱える、怖いリスク
SSL非対応のホームページは、実は見えないところでたくさんのリスクを抱えています。
ホームページ訪問時に厄介なメッセージを出すだけで済まないのが、頭の痛いところです…
ネット検索で自分のホームページが表示されない!?
Googleは2014年からSSL化(https)していることを、ホームページの評価基準として正式に採用しています。
将来的には、非SSLのホームページは検索しても検索結果に出さない可能性も示唆しています。何百万も掛けて作って、年間何十万で運用しているホームページの集客効果がなくなるという意味です……ネット検索からの集客=SEO対策においてSSL対応は必須というより常識化しています。
これはGoogleだけでなく、BingやYahoo!といった主要な検索エンジンも同じような評価基準を持っています。また、昨今はAIを使った検索が増えている中で、SSL非対応という信頼性の低いホームページは、AIから見てもマイナス評価をされてしまい、さらにネット集客が難しくなってしまうかもしれません。
お客様や求職者からの信頼を失ってしまう
ブラウザに表示される「保護されていない通信」の警告は、ユーザーを不安や不信を抱かせてしまいます。
冒頭でも言及したように、ネット検索から興味を持ってクリックされた時に、上述のような画面が表示されてまで、そのままホームページを見る人はどの程度いるでしょうか…?
ホームページは上手く使えば優秀な集客装置になってくれるので、SSL非対応のメッセージが出たことでお客様や求職者も、「このホームページは怪しいかも…」と感じて、問い合わせや応募をやめてしまうかもしれません。
世の中はSSL非対応のメッセージに対する知識がない層が大多数です。SSL非対応のメッセージを乗り越えてまで、ホームページを見ようとする層はどの程度いるでしょうか…?
SSL非対応=時代遅れ
時流としてホームページのSSL化はもう当たり前になっています。
多くの企業やブログがすでにSSLに対応しており、非SSLのホームページは時代遅れと見なされて、お客様や求職者からの信頼を失う原因になってしまいます。
たとえば、求職者が仕事を探す時はiPhoneなどのスマホ検索が大多数です。マイナビやindeedなどで求人情報を見つけて「良さそうな条件だから公式サイトを見よう」と開いたホームページに「SSL エラー」と表示されたら、その会社に対して良い印象は持てないですよね。
SSL化はややこしく、面倒くさいもの
この記事に触発されなくても、過去に「SSL化 やり方」や「http https 変更」を調べた方もいると思いますが、自力対応は難しく感じたのではないでしょうか。
SSL化にはいくつか専門的な作業が必要なうえ、作業を間違えてしまうと、非SSLでも最低限見えていたホームページが見れなくなるなど致命的なリスクが存在するためです。
私も過去にSSL未対応のWebサイト案件に関わったことがありますが、契約中のWebサーバーが仕様で導入ハードルが高かったり、お客様自身では毎年発生するSSLの更新が管理できないなど、SSL対応自体が難しいケースも見てきました。
- SSL証明書の取得とインストール
セキュリティの強度に応じて手配する証明書が変わります。
これに絡めてWebサーバーへ証明書を導入する複雑な作業が発生します。 - ホームページ内のURL修正
SSL化によって「http」から「https」とURLが変わるため、ホームページ内の画像やリンクなど、参照するURLを修正する必要が出てきます。 - リダイレクト設定
旧URLにアクセスした人が新しいURLに自動的に転送されるよう、複雑な設定が必要です(http~にアクセスしたらhttps~で見せる)。
ホームページの作りがプレーンなhtmlか、WordPressのようなCMSかで必要になる作業も変わるため複雑さが増します。 - SSLの更新
導入するSSLによりますが大体は1年に1回、SSLを更新する必要が出ます。
「入れたら終わり」とならないことも、SSL対応が敬遠される理由のひとつです。
SSL化のメリットまとめ
- セキュリティがぐっと向上
通信が暗号化され、情報漏洩の危険性が大きく減ります。 - 信頼性がアップ
鍵マークがついて、お客様や求職者に安心感を与えられます。
そもそもホームページに訪問した時のSSL非対応のメッセージが出なくなります。 - SEO評価がアップ
現在がSSL非対応なら、検索エンジンからの評価が上がって訪問が増える可能性あり。
SSL非対応のままホームページを運営することも可能ではありますが、SEO対策をしっかり行い、お客様や求職者からの信頼を得て、ビジネスを成長させるためには、もうSSL非対応のままではいられない時代です。
ただ、上述した通り、契約中のWebサーバーでSSLを導入できるのか? SSLの運用管理ができるのか? といった不安はあると思います。
こうした専門知識がいるような事項はWeb制作会社などへご相談ください。