Webサイトは、あなたのビジネスにおけるインターネット上の「顔」であり、24時間働き続ける宣伝媒体です。法人であれば信頼性を示す名刺代わりとなり、店舗なら新たなお客様を呼び込む看板に、個人なら自身の活動やスキルを発信する拠点になります。
そんなWebサイトですが、お客様からはこんな声もよくお聞きします。
「うちの会社のホームページ、何年も前に作ったきりで動かしてないけど…」
「サイトからの問い合わせメールが全然来ない。維持する意味はあるの?」
「お金掛かっているみたいだし、Webサイトを閉鎖するか迷っている」
すでにWebサイトをお持ちの場合、ドメイン代やサーバー代、制作会社への保守・更新費用といったランニングコストが毎月・毎年かかっているはずです。成果が感じられないのにコストだけを払い続けるのは、非常にもったいないですよね。
また、「SNSがあるからWebサイトは必要ないかな?」と考えている方もいらっしゃるかもしれません。
Webサイトを持つすべての法人・店舗・個人の方々が直面しがちな、Webサイトを放置してしまう原因と、有益なWebサイトに変えるための解決策を3つのパターンに分けてご紹介します。
【結論】Webサイトは、正しい「運用・活用」でビジネスを加速させる”資産”に変わります
「作っただけ」で放置されているWebサイトは、原因を解決して正しい運用を行うことで、ビジネスを力強くドライブさせる”有能営業マン”に生まれ変わります。
重要なのは、Webサイトが会社・店舗にとってどういう意義で運用されているのか把握することです。
Webサイトはマーケティングの一手法ですが、様々な施策と連携させやすい中核に据えられる重要な存在であることを理解すれば、目的に合わせたアクションの選択は容易になります。
優秀なWebサイトは24時間365日働く営業マン・人事担当者のように機能し始めます。
あなたのビジネスや評価を高める有益な道具として、ぜひWebサイトを活用してください。
なぜWebサイトが放置されるのか? 放置が生むビジネスの足枷
多くのWebサイトが「作っただけ」になってしまう原因は、主に3つあります。
私も長年、お客様と対面でヒアリングをしてきましたが、殆ど『知らない・人がいない・面倒くさい』に集約します。
- Webサイトの存在意義を知らない
自分の会社・店舗用に既にあるWebサイトが何を達成するために存在しているのか即答できるでしょうか?
「集客」「採用」「ブランディング」など、目的が分かっていなければ、情報発信などの日々の運用方針だけでなく、Webサイトの内容拡充などの戦略作りも曖昧になるため、放置されやすくなる原因です。
これを書くと現場の人には申し訳ないのですが、内部の意思決定者すらWebサイトの目的を把握してないパターンは多いです。
- 担当者不在
Webサイトに関する担当者の不在というお客様はかなり見てきました(皆さん本業で忙しいのは理解しています)。
属人化していたところで担当社員が退職して…というケースも多いです。
加えて引き継いでも前提知識が必要な部分が多く、Webサイトにログインできない、FTPがなんなのか分からない、ドメインやサーバーの契約状況が分からない…と、現状把握がさらに困難になっている方も多いです。
- 知識の不足
Webサイトの担当者がいても、意思決定者がWebサイトの目的や必要性を把握していないと、お知らせで休業日の発信しかしないというケースもあります。
当然、Webサイト内の文章や写真などの情報も古いまま更新されないパターンです。
また、やる気を出してWebサイトの改善を考えて、検索順位を上げるSEO対策やGoogleアナリティクスを使った分析まで行き着いても、具体的な作業は専門性が高くて手が出ず保留…これも珍しくありません。
受け取ったら破棄される新聞広告やチラシと違って、Webサイトは世界中の人が24時間いつでも見れる会社・店舗のオフィシャルな情報源として映る場所です。
そしてネット利用者からしてみれば、Webサイトは常に最新の情報が載っているのが当たり前と捉えられる情報源です(だから世界中の人が毎日ネットを利用しているわけです)。
そのため、放置したWebサイトは古い情報ばかりになります。一昔前と違って、今では口コミや他者が運営するサイトにも会社や店舗の情報が掲載されています。それらの新旧入り混じった情報を比較されると内容に差異があるため、読み手からしたら判断に困ったり、不信感を抱きかねません。
(分かりやすい例として、公式サイトと口コミでは載っている商品・価格・提供時期が違っていて、判断できないので買わない・行かないなど)
人々は情報を欲してWebサイトに訪問しているわけで、訪問者を引き止められないWebサイトは、商談の問い合わせや採用応募の機会損失を生んでいます。
放置して内容が陳腐化しているから、Webサイトの効果がないと感じるのは当たり前ということです。
加えてその裏では、ドメイン・サーバー・SSL(場合によっては制作会社への支払い)など、Webサイトを見える状態として維持するためのランニングコストが発生し続けています。
それを踏まえて、改めて放置して大丈夫でしょうか?
「でも、何から手をつければいいか分からないよ…」
そんな風に感じているなら、次の解決策を参考にしてください!
『コスト:手間』で選ぶ3つの解決方法
掛けられるコストに応じた3つのアプローチをご紹介します。
ただし、先述の放置してしまう要因について、あなたがどういうスタンスで行くのか、事前に方針だけでも決めておくことが重要です。
それにより、自分に合ったアプローチは変わります。
<あなたが決めておくこと>
・Webサイトの目的は確認できた、これからの目的は決まった?
・Webサイトの担当者は社内か、予算が取れて外部に委託?
・やりたいことは内部で決める、または専門家に聞くのか?
1. コスト大:専門家に包括的に依頼する
- 手法
専門家に広報戦略の策定を依頼し、今のWebサイトのリニューアルも検討する大規模なリスタート。
この場合、Web制作・コンサルティングができる会社と契約し、定型的なWebサイトの運用業務から、活用の提案まで受けられます。
- メリット
情報発信の代行といった日々の運用だけでなく、広報戦略を理解した専門家が常時フォローしてくれます。
自分たちでWebマーケティングの戦略決定ができなくても、相手から具体的で言語化された提案を期待できるため、ある程度は受け身でも物事が推進していきます。
また、Webサイトのリニューアルなど規模が拡大しても、そのまま一社でまとめて対応してもらえる可能性が高いです。
- デメリット
初期費100万~+月額数十万〜などのように費用が高額です。広報用に大規模な予算確保となるため組織の意思決定者にとってもハードルの高い選択肢になります。
また、依頼先を吟味しないと、コストに見合ったサービスであっても、自身にとって過剰に提供されて持て余す可能性があります。
2. コスト小:ある程度は自分が主導となって動く
- 手法
低コストであることを最優先とするなら、自分でWebサイトで情報発信をする、ページ内容を更新することになります。
やる気があれば書籍やウェブを使ってSEO対策の独学や、アクセス解析、社用のSNSアカウント開設などを行って、ウェブの活用範囲を自ら広げていけます。
Webサイトの担当者を最低でも1名以上決める必要がありますが、専門性が高くて手が出ない領域は、ランサーズなどで仕事の依頼を出す方法もあります。
- メリット
費用が最小限に抑えられ、Webに対するノウハウが自社に蓄積できます。
方法を習熟すれば、Webサイトでの情報発信や内容の更新などが手早く行えるため『最新情報が掲載された公式サイト』として、周りへの良い印象づくりにも繋げられます。
依頼したい作業などによって一概には言えませんが、極論で費用の変化を表現するなら、車検をディーラーに出すのと、セルフで出すような違いです。分かっていて、自分で出来れば安くできます。
- デメリット
Webサイトの担当者を確保したうえで、何を行うにしても時間が掛かるため、本業が差し支えます。
SEOやアクセス解析などは膨大な学習時間と試行錯誤も必要で、間違った方法で進めても成果が出ず、貴重な時間を浪費するリスクがあります。
また、ランサーズなどに仕事の依頼を出すにしても、あなたが想像しているより長い期間を拘束されます。
仮にWebサイトに対して1時間程度の作業であっても、ランサーズなどへの依頼出し、入札待ち、その後の作業完了から支払いまでを含めると、数週間掛かったというケースは珍しくありません。
そのため、即応力に欠けて困る場面は予想されます。
3. コスト中:部分的に専門家を頼る
- 手法
依頼先との調整が可能なら、Webサイトの更新・保守といった日々の業務は年間契約で柔軟に対応してもらえます。
Webサイトの検索対策やアクセス解析、SNSとの連携などの不定期の施策は、単発で依頼するなど必要な部分だけをプロに任せるやり方です。
- メリット
自分たちでやると拘束時間が長い作業から、専門性の高い施策など負担の大きい部分をプロに任せられるため、自分のリソースは本業に集中させることができ、費用対効果が高い選択肢です。
また、ランサーズなどに依頼する場合は、自分で依頼の要件作りなどをするため時間が掛かりますが、既に接点を持った相手であれば気軽に相談してアドバイスを得られ、そのまま依頼もできます。
- デメリット
当然ながら、外部への依頼コストが発生します。
また、トータルにサポートしてもらう契約でなければ、自分たちである程度の広報戦略を立てて、取捨選択をする必要が出てきます。
依頼先によっては戦略作りの部分で相談にのってくれるケースもあるため、複数の依頼先を比較するのがおすすめ。
【まとめ】Webサイトを、未来へ繋がる “本物の拠点” に
Webサイトは一回刷ったら配るだけのチラシではありません。やろうと思えばいくらでも内容を拡充・最新に更新していける場所です。
そして、Webサイトを見に来る人は、その分野の情報に対して興味を持っている潜在的な顧客であったり求職者です。
放置して内容が古くなったり、他サイトの情報と齟齬があれば、読者は混乱して意欲が下がります。
こうして問い合わせや求人応募のこないWebサイトにしないためには、危機感を持って自分で対処するか、コストを払って専門家を頼るという考え方が健全です。
昔から長く放置されたWebサイトなどは、スマートフォン向けに表示が対応していないケースが多いため、イメージダウンにも繋がりかねません。
業種や誰向けのWebサイトかによって変わりますが、現代の7~8割はスマホでWebサイトを見ているため、Webサイトがスマホ対応していないということは、7~8割の商談や求人の機会を知らずに失っているとも言えます。
見方を変えれば、現状はチャンスとも言えます。
見直しを行うことで今まで全然だった、Webサイトからの問い合わせや求人応募が創出できれば、これを提案したあなたの評価につながります。